ある日友人が、ノロケ話にしか聞こえないのですが本人にとってはいたって真面目な話で相談があると我が家にやってきました。夫との関係がぎくしゃくしているというのです。どう解決したらいいかという相談の目的はあるのですが、解決策よりもまずは話を聞いてほしいという、女性によくあるパターンでした。話の中で彼女がしきりに言っていたことがあります。それは、「うーんとねぇ、何かが違うんだよなぁ。」
仕事終わっても達成感なし
うん、よくわかる。その感覚。違う"何か"がなんであるかを突き詰めてしまうと怖いのが恋愛。わからないようで薄々はわかっているのが、恋愛や人間関係における"何かが違う"感覚。そして、仕事ではこの違う"何か"がわかると作業が進まなかった原因や、ヒットしなかった根本的な問題が見えてきたりします。
フワっとしてそれでいてモヤモヤする"何か"。肌感覚と言いましょうか、第六感とでも言いましょうか。これに気が付いて、声に出すことって実は大切なことのように思います。なぜなら見過ごしていくと後で大きな損傷になりかねないからです。たとえば、「あの人とは何かが違うんだよなぁ。」これを見過ごしたら離婚原因第一位の"性格の不一致"になる気がします。日々感じていたちょっとした違う何かの積み重ねが招いた結果でもあるでしょう。そして「この方法だと、何かが違う」これを仕事の場で言うことはさらに重要です。会議の席で、プレゼン能力の高い人が発言し、なんとなくその場の空気は発言者の意向に全員賛成という形になることもあるかと思います。でも、何かが違うと感じたら、その理由と別案を新たに提案しないといけません。その労力を負ってまで総意をくつがえすことができるのか・・・自分には出来そうにないな、やっぱりやめてしまおうと引っ込んでしまう。そしてプロジェクトが達成されても、当初描いていたものとやはり何かが違う。なんだかなぁと残念な気持ちになってしまう。そういうこと、ありませんか?そしてこういうこと繰り返していませんか?だってプレゼン能力が高い人イコール、解決能力が高い、アイディアが多い人というわけではありませんからね。あの時、勇気を出して発言すればよかった。改善策は次の会議までに必死で考えれば出来たかもしれない。そう思っても、後の祭りです。このルーティーンをしてしまう人は、仕事に対してもストレスが溜まるでしょうし、自己嫌悪にもなってしまうでしょう。いい事なんてひとつもありません。
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