PTA会長「私も凶悪なママたちにはうんざりで...」
凶悪なママばかりなの?
そこで、マリコさんはPTA会長に電話しました。
「私は学童の会長をした経験からもPTA活動には不向きと思われます。ズケズケものを言う性格ですから皆さんともめます。悪いことは言わないので、私を外した方がいいですよ」
さらに乳児を含め就学前の子が3人いること、1人で会社を切り盛りしなければいけない事情も説明しました。
PTA会長は「それは大変ですね。でも、それも含めて公平に選任しないと...」と返します。
マリコさんが、「公平って何ですか? 置かれている状態が厳しい人とヒマな人とがいるわけですから、公平であるわけないじゃないですか。罰ゲーム的にボランティアを押し付け合うPTAの体質は変えるべきです」と言うと、PTA会長は愚痴をこぼし始めた。
「いや、実際そのとおりですが......。私も会長を務めていて、もう凶悪なママたちにはうんざりで......。母子家庭の人やフルタイム勤務の人などを役員選任から免除してあげたくて会則に盛り込もうとしたところ、『ずるい!』という猛反対が起こって、結局、役員を2年続けた人だけになりました」
さらにPTA会長は泣き落としに入ります。
「あなたのような人が執行部に入ってくれたら、私は本当に助かるんですが......」
マリコさんは、「なぜ私が突然、役員に決まったか、そこがはっきりしないとお引き受けできません。誰かが『ずるい』と言ったからでしょうか。私は最終手段として、PTA会費を払ったうえで、退会することも考えています」と言ったそうです。
実は、マリコさんは別のルートからいったん新役員が決まった後に、「マリコさんが役員をやっていないのはおかしい」と言い出した人物がいて、ひっくり返したことを伝え聞いていました。PTA会長は「退会は前例がありません。検討してまた後日電話します」と言い、電話を切りました。
後編に続く たったひとりでPTAに立ち向かったママ 「私は壮絶バトルで役員免除を勝ち取った」(後編)
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。