鍵泥棒のメソッド
2012年に公開された映画『鍵泥棒のメソッド』(内田けんじ監督、堺雅人・香川照之・広末涼子主演)は大ヒットとなり、その年の映画賞を総なめしました。その2年後には、演劇集団キャラメルボックスによって舞台化がされ、こちらも大好評を博してキャラメルボックスの代表作と称されました。そしてこの春、満を持しての再演が決定しました。
エンターテインメント・ファンタジーが特徴
演劇集団キャラメルボックス(以下「キャラメル」)は、1985年に早稲田大学の学生演劇サークル出身の成井豊らを中心に結成され今年で32年目になります。かつて在籍していた劇団員に上川隆也がいることも有名です。初期の頃は成井豊のオリジナル脚本を上演するのが基本でしたが、最近では北村薫、梶尾真治、恩田陸、東野圭吾など、日本を代表する人気作家の小説を次々と舞台化しています。原作ファンの期待を裏切らず、さらにキャラメルらしい特徴的な作品に仕上がっていると評判です。
ではキャラメルらしさとは何でしょうか。SF、時代劇、ラブストーリー、どのジャンルにおいても、日常の中で非日常的なことが起きるのが特徴で"エンターテインメント・ファンタジー"と呼ばれています。誰が観てもわかりやすく、誰が観ても楽しめるエンターテインメント作品に徹し、笑って、興奮して、感動して、泣ける芝居作りを心掛けています。
年間の公演本数も他の劇団に比べて各段に多く、一年中公演を行っているイメージもあります。そして今年最初の公演には、舞台俳優と殺し屋が入れ替わる波瀾万丈の冒険コメディ『鍵泥棒のメソッド』の再演が選ばれました。
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