働くママは、毎日が時間との勝負。急な残業はできないし、子どもの発熱で急に職場を離れることも少なくありません。
ちゃんと仕事してますよ
小林製薬が2016年12月に行った調査によると、30代の働くママ100人中91人が「仕事を効率よくこなす工夫をしている」ことがわかりました。「出産前よりも仕事を効率的にこなせるようになった」と感じる人は78人もいます。
「責任のある仕事を任せられない」と思われたくない
では、他者から見てどうでしょうか?
30代の働くママを部下に持つ40~50代の男性上司100人に聞いたところ、73人が「時短勤務の方が効率的に仕事をこなせる」と感じていました。自他ともに効率的な働きぶりを評価しているようです。
96人の男性上司は「子育てする女性にも活躍してほしい」と思っており、82人はそのために「子育てママが働きやすい環境づくりに努力している」と回答しました。
興味深いのは、50人の女性が「仕事とママの両立のむずかしさについて、男性社員(上司)にもっと理解してほしい」と感じていることです。「働きやすい環境づくりに努力している」上司が、もし現状に満足しているなら、そこには微妙な意識のズレが生じます。
調査では、どのようなことがママの障壁になっているのか、具体的な質問はされていません。ただ、58人の女性が「仕事とママの両立で疲れ切っている」ことから、少なくともムダな作業をそぎ落とす努力はお互いにした方が良さそうです。資料作りを指示しておいて、後からそういう意図ではなかったからやり直し......では、せっかくのモチベーションがガタ落ちです。事前に要点チェックするなど工夫したいもの。
56人の女性が「ママだから責任のある仕事を任せられないと思われたくない」と考えています。働く理由は、最も多い77人が「経済的理由」と回答。効率重視で働く背景には、役割をきっちり果たして評価されたい意識が働いているのでしょう。
子育て中の女性だけではなく、親の介護をする社員もいます。時短勤務でも能力を発揮できる仕組みと、昇進昇給できる評価制度のある職場が増えるといいですね。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。