2016/7/22

美白至上主義の日本人はびっくり! アメリカ人が日焼け止めを塗る理由とは?

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子供の夏休みに伴い、1か月ほど日本へ帰っていました。日本って本当に色白の女性が多いですね。美白化粧品を使うのみならず、日傘に帽子、長手袋、そしてマスクなどを着用するなどして徹底的に日焼けを防ぐなどして気を使っていると思います。

ちなみに、こちらでそういう格好をしていると単なる"怪しい人"扱いされます(笑)。ラスベガスに行くとき、黒の帽子に黒のサングラスをかけ、白の長い手袋をして運転していたら、隣を走っていた車の人から指をさされて笑われました。

友人も似たような風貌で車を運転していたら、赤信号でとまっているとき、隣の車の運転手から何度も顔を覗かれた、と言っていました。

日本とアメリカ(L.A.)では、日焼け対策、紫外線対策の感覚がちょっと違うのです。

韓国人の日焼け対策はもっとスゴい

日焼け止めを塗る、というと、私はどうしても「色白を維持するため」というイメージがありますが、こちらでは「皮膚がんをふせぐため」という考えに基づいていることがほとんどです。

実際、日焼けによって、ほくろや黒いシミから皮膚がんになり、皮膚科でとってもらったというアメリカ人はけっこういます。友だちのアメリカ人のご主人は、皮膚がんが再発しないように、車の窓ガラスに加工するシェイドの色を通常より濃くして強い日差しを防ぐようにしています。

また強い日差しによって皮膚がんができて除去した経験のある、アメリカ人の年配の友人は「私たちのときなんて、健康的にみえるからどんどん日焼けしたほうがいいといわれてきたし、皮膚がんのことなんて誰も気にしてなかった」と話していました。そう話す彼女の肌はシミだらけです。

11歳になる私の長女も、日焼け止めを塗り忘れたときは、「だってそばかすあったほうがかわいいからいいの」と反論します。大人になって、そばかすがしみになり、顔がシミだらけになるかも? 最悪、シミがほくろになり、悪化して皮膚がんになるかもしれないというのに......。

確かに、こちらでは適度に日焼けしている方が健康的に見えることもあることもあり、日本にいたときのような日差しや紫外線帽子のための格好をしていると不思議がられます。ただ学校のお迎え時やウォーキング時に長手袋をして歩いていると、アメリカ人から「それいいわね。どこで買ったの?」などと聞かれることも増えました。ある年配女性は「黒いシミができるとこまるから」だそうです。

韓国人は日本人以上に白い肌を維持したいようで、日焼け帽子が徹底しており、歩いてゴルフをする際などは、長袖シャツ、大きな帽子に加え、大きなパラソルをさしてプレイしています。もちろん、運転時に大きな帽子を被っている姿をよくみかけます。

渡米当初、悪化したアトピーをみてもらおうと皮膚科をさがしていったところ、カウンターには皮膚がん除去の案内パンフレットが並んでいました。医者に診てもらっている際に、シミの話になったのですが、先生自身が美白にいい化粧品をつくっていると話すので聞いていたところ「皮膚がんをとった患者さんにも人気」といわれ、驚いたのを覚えています。

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ロサンゼルスの陽気は乾燥するうえに、人の肌は強い日差しのもとにさらされます。日本から帰ってきて改めて思ったのですが、湿度がないだけで、直射日光が刺すように痛く感じます。これでは確かに皮膚がんになりそう。

でも長年「色白は七難隠す」文化で育ってきた私は、「なぜ日焼けしないようにするか?」と聞かれたら、「白い肌を維持したいから」と答え続けそうです。


吉野アグネス 吉野アグネス

2000年8月渡米。2人の女の子(現地校6年と1年)の母。趣味はニュースななめ読みと面白いニュースを探すこと。興味ある人物はモデルのGigi Hadit、ラッパーのKendrick LamarとJustin Bieber、バレリーナのMaria Kochetkova、ダンサー・振付家のJohn Neumeir、ジャーナリストのMegyn Kelly、NBA選手のKawhi Leonard

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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