夏が近づくと紫外線対策が気になりますよね。日焼け止めをはじめ、日傘やサングラスなどたくさんの対策グッズがあります。でも紫外線を防ぐだけでは、太陽光が原因で起こるシワやたるみなどの「光老化」は防げないということが最近の研究でわかってきました。
それは、「近赤外線」。紫外線と同じように太陽光に含まれる光線の1つで、地上に届く太陽光のうち約半分を占めます。
コラーゲンを破壊する光線だった!
なぜ危険なのか? そもそもどんな光なのか――? 近赤外線を研究している医学博士の田中洋平先生に"ホントのところ"を聞いてきました。
開口一番。「近赤外線を無防備に浴び続けるのは危険です!!!」と、先生。
え? そんなに危ないんですか......??
「紫外線はほとんどが肌の表面で吸収されますが、近赤外線は奥深く皮下脂肪や筋肉の層まで届きます。結果、筋肉やコラーゲンを刺激・破壊してしまうので、シワやたるみの原因になると考えられています」
(図は田中先生の論文より)
つまり、紫外線対策と同じように近赤外線対策もしないといけない、ということでしょうか?
「そうですね。服で大部分はカットできるので、対策が必要なのは顔や腕など露出している部分です。市販の日焼け止めには近赤外線をブロックする成分が含まれていないので、近赤外線に対応した日焼け止めを使う必要があります」
近赤外線は、医学的に調整すればシワとりなどにも応用可能だと考えられていますが、日常生活の中で浴びる場合は、悪影響であることがほとんどだということです。
こんなにも、影響の大きい光線の対策をしていなかったとは......。恐ろしいです。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。