出雲あきらの演劇Life
トニー賞授賞式に22回出席している唯一の日本人、出雲あきら氏が今注目のお芝居を紹介。演劇評論家でありながら現役広告マンでもある出雲氏独自の視点で、ビギナーさんにもぴったりな1本を紹介します。
2014/12/16

【第19回】劇団存亡の危機を乗り越え「スタジオライフ」30周年記念公演を発表 第1弾は河内喜一郎追悼企画

このコーナーで何度か紹介した男性だけの劇団、スタジオライフが来年創立30周年を迎えるにあたり、先日記念公演のラインアップが発表されました。

ooinaru-isan1216.JPG

この6月、創立者であり主宰の河内喜一朗代表が急逝するという劇団にとって大きな事件がありました。カリスマ的に劇団を引っ張ってきた人の死だけに、劇団の存亡を危ぶむ声も聞かれました。しかし、創立3年目から劇団に参加しているベテラン俳優藤原啓児を新代表に選出し、一致団結してこの危機を乗り越えようとしています。

30周年記念公演の第1弾は、河内喜一郎追悼として『GREAT EXPECTATIONS~大いなる遺産~』が上演されます。

ロンドンを震撼させた舞台の日本初上演

スタジオライフはかねてから海外の秀逸な作品をリサーチして紹介するという活動を続けてきました。今回の作品は、イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの長編小説を、2013年ジョー・クリフォードの脚本で上演し、ロンドンの演劇界を震撼させた舞台の日本初上演となります。

この企画は、故河内代表が生前から進めていたもので、「原題が示唆するように、これは偉大なる期待、希望の作品です。狂気と厳しい現実と繰り返される落胆の中にあっても、決して失われない希望。明るいニュースが少ない今こそ、この物語を伝える時ではないかと思っています」と生前語っていました。

ストーリーはこうです。生まれて間もなく両親や兄弟と死別し、年の離れた姉夫婦と暮らす貧しい少年ピップ。ある時、墓場で脱獄囚マグウィッチと出会い、足枷を切るためのヤスリと食糧を供給して助けたことから人生が大きく変わっていくが――。

生家の破産によって、労働に明け暮れる貧しい少年時代を過ごしたディケンズの半自叙伝的作品と言われている作品です。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

[続き]スタジオライフの代表作の呼び声高い
1

人気キーワードHOT

特集SPECIAL

ランキング RANKING