2014/2/ 5

映画「マイティ・ソー ダーク・ワールド」/スペクタクルシーンは見ごたえあり!北欧神話モチーフのヒーロー作品

米ニューヨークに壊滅的な打撃を与えた"アベンジャーズの戦い"から1年。英ロンドンに原因不明の重力異常が発生した。天文学者のジェーン(ナタリー・ポートマン)は現場を調査する途中、宇宙を闇に変える"ダーク・エルフ"の力を体内に宿してしまう。ジェーンの恋人で異星アスガルドの王子ソー(クリス・ヘムズワース)は、彼女を救うため故郷へ連れていく──。

「X-MEN」シリーズの映画会社が送り出す最新作

「X-MEN」シリーズの映画会社マーベル・スタジオズ。"アベンジャーズ"計画として、自社のヒーローコミックを続々映画化している。「アイアンマン」(08)、「インクレディブル・ハルク」(同)、「アイアンマン2」(10)、「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」(11)、「マイティ・ソー」(11)。さらにすべてのヒーローを集めた「アベンジャーズ」(12)を作った。

その勢いはとどまるところがなく、「アイアンマン3」(13)に続いて送り出す作品が「マイティ・ソー ダーク・ワールド」だ。ヘムズワース、ポートマンら主要キャストは続投。監督はケネス・ブラナーに代え、全米を熱狂させたダーク・ファンタジー大河ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のアラン・テイラーを迎えた。

北欧神話をモチーフにした「マイティ・ソー」の物語。主人公のソーは異星アスガルドの王子だ。ハンマーの「ムジョルニア」を武器に戦う。そこへ"ダーク・エルフ"を宿したジェーンを狙い、敵対するマレキス(クリストファー・エクルストン)が攻めてくる。マレキスの企みは闇の力を使い、宇宙を破滅に導くこと。迎え撃つソーは苦戦を強いられ、幽閉中の義弟で邪神のロキ(トム・ヒドルストン)に協力を請う。

物語はアスガルドとロンドンと2か所で展開する。舞台が広がり、エピソードを詰め込み過ぎの感は否めず、敵役のマレキスもやや魅力に欠ける。悪役のロキの存在も地味になって惜しいところ。しかし、前作で新人だったヘムズワースが俳優として成長。存在感のあるソーを演じられるようになった。

コミック・ヒーロー映画ならではのカタルシスを味わえるシーンも多い。アスガルドで展開する飛行艇による空中戦。ロンドンでの大規模な破壊描写。ビジュアル重視のスペクタクルシーンは見ごたえがある。マーベル作品の恒例で、続編を匂わせる幕引き。多くのファンはニヤリとするだろう。


「マイティ・ソー ダーク・ワールド」(2013年、米国)
監督:アラン・テイラー
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒドルストン、アンソニー・ホプキンス、ステラン・スカルスガルド
22014年2月1日(土)、2D・3D全国公開。作品の詳細は公式サイトで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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