テレビの人気者になるには一にも二にもキャラ立ち
さて、その編集者たちの場合はというと、こうだ。自分の感性に響いた人がいたとする。ピピっとアンテナにひっかかったら、まずは自分の人材フォルダーにストックする。目当ての人のことを2人以上の業界関係者がイイねと思っていたら、次は行動。編集者がその人のマネージャーのように宣伝して歩くというのだ。最近いい人がいたんだけど、使って見ない?と。そうして業界全体で1人の人物を盛り上げていくらしい。そう、友達に面白い人を紹介するのと原理は全く同じだ。
そして数多くの記事を見たラジオ・テレビ制作者たちが、これはイケルかもしれないと出演交渉をしていく。ちょっとズルいやり方だと思われるかもしれないけれど、理由はある。本人の写真と第三者の推敲された文章だけではわからないのがキャラクターだ。話し方、立ち振る舞い、なにより画面を通じて出てくる強烈な個性が必要とされる。ここが意外と難しい。
紙媒体に取材されても、テレビで人気者にはならない人は世の中にゴマンといる。素晴らしくセンスがよく、人としても尊敬できるけれど、ちょっと引っ込み事案だったり、目立つことを求めていない人だと、テレビ側は使い勝手が悪い。大げさにいうと、必要なのはひな壇トークでガンガンにMCに突っ込んでくるぐらいのキャラクターだ。何もコメントしないで、カメラにも抜かれないような人を世の中に登場させたくはない。
売れる人、人から求められる人材になるための「プラスアルファ」は野心だ。戦略家だと言ってもいいかもしれない。芸能人ではなく、いわゆる文化人枠でテレビに出ている、上品でおとなしそうに見えるタイプの人も、実は野心家。だからこそ、売れて生き残っているのだ。あの人も、この人もホントはかなりギラギラだったりする。
モジョっこ
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。