外国人が書いた脚本がなぜこんなに日本人の心をわしづかみにするのか
また、駐在武官の鹿島大将役で、全編英語の台詞に取り組んだ西田は「雑談する余裕もなかった」とか。外国人が書いた脚本が「なぜ日本人の心をこんなにわしづかみにするのか、とも思った」という。マッカーサーを乗せた飛行機内での会話から「日本に降り立つ彼らの心理が繊細に描かれ、彼らの心のうちがとてもいとおしかった。天皇陛下と謁見するシーンでは、トミーさんの素晴らしい演技に感動した」と振り返っていた。
鹿島の妻を演じた桃井は「私はここに座るほどの役ではないけれど、どうしても映画に参加したかった。『真珠の耳飾りの少女』のウェーバー監督、撮影は『ピアノ・レッスン』のスチュアート・ドライバーグさん。現場を見るだけでも素敵だった」と話していた。
さらに、ウェーバー監督から日本の観客に向けたメッセージ。「焼け野原だったひどい状況から、日本人の勇気で再建を果たした事を思い出してほしい。外国人の立場で作らせてもらったが、意味ある歴史を感じてもらえればうれしい」と語った。
「終戦のエンペラー」(2013年、米国)
監督:ピーター・ウェーバー
出演:マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行、羽田昌義、火野正平、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおり、伊武雅刀、片岡孝太郎
2013年7月27日、全国公開。作品の詳細は公式サイトで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。