北朝鮮テロリストによる米大統領官邸襲撃を描く「エンド・オブ・ホワイトハウス」の主演・製作を務めた俳優ジェラルド・バトラーがこのほど、東京都内で記者会見した。来日は5年ぶり。身を挺して大統領を救う物語に「テーマはヒロイズム。撮影中はけがが多かったが、役にのめり込めた」と語った。
北朝鮮を取り上げたのは現代的なテーマだったから
北朝鮮の武装テロリスト集団がホワイトハウスを襲撃・占拠。バトラーは監禁された大統領(アーロン・エッカート)ら政権幹部を救うため、単独で現場に乗り込む元シークレットサービス(大統領警護隊員)を演じている。「娯楽性にあふれ、エキサイティングでメッセージ性もある作品。完成後に見た時『公開まで絶対に死ねない』と思ったほど興奮した」と語った。
歴史大作「300 スリーハンドレッド」(07)主演でスターダムにのし上がり、「完全なる報復」(09)、「マーベリックス 波に魅せられた男たち」(12)では製作も務めたバトラー。今回は脚本に惚れ込み、自ら製作・主演に名乗りを上げたという。激しい銃撃戦、テロリストとの肉弾戦にも体を張って挑み、撮影中はけがが絶えなかったとか。「普段から現場で負傷しやすいけれど、今回は最後の激突シーンで首の一部の骨を2本折ってしまった。ある時歌っていて『高音が出ない。変だな』と思い、医師に見せて分かった(笑)。いつも以上にけがの多い撮影だったが、それだけ役にのめり込んだ」と振り返った。
また、ホワイトハウスを襲う敵が北朝鮮の武装テロリスト集団と、日本には期せずしてタイムリーな作品に。バトラーは「1980年代の米国映画ではロシア、最近は(国際テロ組織の)アルカイダなどが米国の敵に設定されていた。今回北朝鮮を取り上げたのは、現代的なテーマであり、ほかの作品では描かれていなかったため」と説明した。
さらに、元警護隊員が身を挺して大統領を救う過程を「究極的にはヒロイズムの物語」と説明。「面白いキャラクターを生み出せた自負があり、続編の話も出ている。次に向けてアイデアを募集中」と呼びかけた。最後にタレントの鈴木奈々らも登場。花束を贈り会見に花を添えていた。
「エンド・オブ・ホワイトハウス」(2013年、米国)
監督:アントワン・フークア
出演:ジェラルド・バトラー、モーガン・フリーマン、アーロン・エッカート、アンジェラ・バセット、メリッサ・レオ、アシュレイ・ジャッド、リック・ユーン、ディラン・マクダーモット、ラダ・ミッチェル
2013年6月8日、新宿ピカデリーほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。