2013/4/ 3

映画「ヒッチコック」/ヒッチコック作品は夫妻の間に生まれた「子供」

受賞スピーチで言ったオシャレな名言

それほど呼吸の合ったカップルであっても、時には波風が立つ。夫のブロンド女優への傾倒に、アルマは苦い顔を見せる。一方、脚本家と親密に接する妻を見て、ヒッチコックは強い嫉妬にとらわれる。

しかし、映画づくりにかける情熱と執念は、摩擦など一瞬にして解消してしまう。いがみ合う2人は1つになり、映画史に残るサスペンス映画の傑作を完成させるのである。

AFI功労賞の受賞スピーチで、ヒッチコックは言った。

「私に大いなる愛情と高い評価を与え、常に激励と惜しみない協力をしてくれた4人を挙げることをお許し下さい。1人目は映画編集者、2人目は脚本家、3人目は娘パットの母、4人目は家庭の台所で奇跡を見せる優秀な料理人。偶然にも4人全員が同じ名前、その名もアルマ・レヴィルです」

そう、アルマあってのヒッチコックなのである。彼女の支援と助力がなければ、作品は1本も完成しなかったかもしれない。ヒッチコック作品は、まさに夫妻の間に生まれた子供なのだ。


「ヒッチコック」(2012年、米国)
監督:サーシャ・ガヴァシ
出演:アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン、ダニー・ヒューストン、トニ・コレット、ジェシカ・ビール
2013年4月30日、TOHOシネマズシャンテほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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