舞台は近未来。核戦争後の荒廃した米国は、東海岸沿いの都市「メガシティ・ワン」を残すのみとなっていた。国も政府消え、秩序を守るのは警察官と裁判官、刑執行の権限を持つ集団「ジャッジ」。その頂点に立つ男がドレッド(カール・アーバン)だった──。
「ジャッジ・ドレッド」は、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」(05)の原作者としても知られるジョン・ワグナーが描いたイギリスの人気コミック。1995年にはシルベスター・スタローン主演で映画化されたが興行的に惨敗。今回はコミックの精神を継承しての再登場となる。
前回の「惨敗」を踏まえた? 「原作通り」常にヘルメットを着用
ロケ地は南アフリカ、荒れた原野の塀で囲まれた町。貧民街を外堀にして中心部に近代的都市空間が存在する。現代の延長線のようにリアルな近未来だ。スタローン版ドレッドが素顔を出して失敗したせいか、今回は原作通りにヘルメットをかぶり続け顔は見えない。相棒として登場するのが、強力な透視能力を持つカサンドラ・アンダーソン(オリヴィア・サールビー)。一度はジャッジの試験に落ちたアンダーソンだが、超能力を買われてドレッドとともに街へ向かう。
今回のジャッジの任務は、7万5000人が暮らす200階建て超高層アパートで起きた殺人事件の捜査だ。アパートは大半の階がスラム化し、無数の犯罪者が入り浸っていた。建物は冷酷な女ギャングのママ(レナ・ヘディ)が支配。ドレッドは事件の犯人はママだと推測するが、ママは防御システムを作動して建物を封鎖。住民にジャッジ殺害を命じる。逃げ道を失ったドレッドとアンダーソンは、壮絶な戦いに挑む。
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