スターバックスが日本上陸15周年を迎えました。1996年、東京・銀座に1号店がオープンして以来、着実に店舗数を増やし、今では900店以上にものぼっています。
店内1階 (撮影・馬場祥光)
ところで意外と知られていないのが、スターバックスの「3つのコンセプト」。実は、本国・米スターバックスの店舗作りには機能性のある雰囲気を重視した「アーティザン(アーティスト)」、地域に密着した「リージョナルモダン(地域の現代性)」、そしてコーヒーやスタバの歴史を感じさせる「ヘリテージ(伝統、遺産)」の3つが掲げられているのです。
そして15周年を迎える約1か月前の2011年7月15日、日本では初となる「ヘリテージ」が「表参道神宮前4丁目店」としてオープンしました。イタリアの古い建築を彷彿させる元々の建物の外観をいかした店舗は、近隣のスターバックスとは一線を画した落ち着いた雰囲気で、オープンから3か月ほど経った今も多くのお客さんが足を運んでいます。
店内を見渡すとアンティーク調の家具や木柱や、大理石を表面に使用したテーブルなどが配置され、レトロな雰囲気が漂います。
「木材は150年前にカナダの倉庫で使われていたもの。アートワークとして使っているコーヒー豆の麻袋も実際に使っていたもので、リユースアイテムの導入にも力を入れています」(広報担当者)。また、コーヒーの世界を感じられるよう、コーヒーの歴史なども展示されています。
2階の長テーブル (撮影・馬場祥光)
83席ある客席はカウンター、1人用、ソファなどバリエーションも豊富で、2階には10人用の長テーブルも配置されています。お客さんにとっては、自分の好みや気分に合わせて席を選べるのも魅力のようです。
「使い込まれた味わいや歴史を感じさせるような空間の中で、スターバックスだからこそのコーヒーの専門性、本物感を感じていただければ」
スターバックスでは、「ヘリテージ」コンセプトの店舗を2つめ、3つめと増やしていく予定だそうです。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。