今では街のいたるところにあるデザインセレクトショップ。そのさきがけとなったのが、1955年に松屋銀座7階にオープンした「デザインコレクション」です。日本デザインコミッティー(JDC)のメンバーが「機能的に優れ、なおかつ美しいデザイン」の商品をセレクト、紹介してきました。
その「デザインコレクション」が、2011年8月26日にリニューアルオープンします。売り場面積は54坪。家電、キッチン用品、食品、インテリア、服飾雑貨、ステーショナリー、書籍など、700~800点の商品を扱います。
「日本のデザインの歴史と伝統を背負う売り場として、風格ある設計目指した」と深澤直人さん
JDCといえば、丹下健三、柳宗理、岡本太郎らが創立メンバーに名を連ねる、「グッドデザインの啓蒙」を行う組織。現在も、グラフィック、プロダクト、インテリア、建築など、それぞれの分野の第一線で活躍しているデザイナー25人が参加しています。
そもそも「デザインコレクション」が生まれたのも、松屋銀座7階で開催されたJDCメンバーの展覧会を開催したのがきっかけ。以来、同フロアがJDCの拠点となり、グッドデザイン商品の展示、販売をする窓口を担ってきました。
リニューアルは深澤直人、面出薫、佐藤卓、佐藤晃一が担当
リニューアルプランも、現在のメンバーが担当。全体設計を深澤直人、照明計画を面出薫、売り場内のグラフィックを佐藤卓、リニューアルのためのキービジュアルを佐藤晃一が受け持ちました。ほかではなかなか見られない豪華な顔ぶれです。
キービジュアルには、グッドデザインの思想を凝縮
売り場そのものだけではなく、セレクトや紹介方法もリニューアルしました。「従来から愛されてきた商品」に加え、「デザインの名作と呼ばれる商品」「時代の空気を感じさせる商品」「日本の暮らしを考えた商品」などが新たにラインアップに加わります。また、JDCメンバーが一つひとつの商品に解説を加え、「デザイン情報を発信する場」としての役割も強化します。
「デザインコレクション」にあわせ、同フロアに隣接する「デザインギャラリー1953」もリニューアル。「デザインコレクション改装記念展 モノの記憶を手繰って」を11月7日まで開催します。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。