韓国の推理アクション喜劇「探偵な二人」。クォン・サンウ演じる推理マニアが、ソン・ドンイル演じる刑事と捜査に取り組む"バディ(相棒)"ムービー。監督は「くだらないロマンス」のキム・ジョンフン。
国内最大級の「未解決事件サイト」を運営するカン・デマン(クォン)は、天才的な洞察力が自慢の事件好き。しかし実態は強い妻を恐れる子持ちのマンガ喫茶店長だ。仕事をさぼっては警察署に顔を出し、捜査に口を挟むのを日課にしている。
一方、警察署ではかつて凄腕刑事で鳴らしたノ・テス(ソン)が、左遷されて不遇の日々を送っていた。ノは毎日顔を出すカンが目障りで仕方がない。顔を合わせれば衝突する犬猿の仲だった。
そんなある日、カンの友人の刑事が殺人容疑で逮捕される。仕方なくカンに助けを求めるノ。事件に何らかの「裏」を感じた二人だったが、捜査中にまた別の殺人事件が発生する──。
事件と謎が、入り組みすぎて...
「同い年の家庭教師」、「青春漫画」、「恋する神父」など喜劇は得意のクォン。今回もコメディー・センスが光る。韓流スターも四十路が近づき、実生活でも家族を抱える父親になった。恐妻家の悲哀を笑いに乗せ、嫌味なくさらりと演じている。ソンとの相性もいい。
惜しいのは二人が取り組む事件と謎が、入り組みすぎで分かりづらい点だ。クォン演じるカンの推理オタクぶりも今ひとつ伝わらず、設定が生かしきれていない。出演者の演技がテンポよく、切り口も興味深いだけに惜しいところだ。
「探偵なふたり」(2015年、韓国)
監督:キム・ジョンフン
出演:クォン・サンウ、ソン・ドンイル、ソ・ヨンヒ、パク・ヘジュン、イ・スンジュン
2016年2月20日(土)、シネマート新宿ほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。