ここのところ秋の食欲がとどまる気配がなくって困ってます。そんな人、いませんか。私もその一人。あれやこれやと頭の中で料理が浮かんできて思わず口の中にその味が広がってくる。
こうなると、もう食べずにはおられない。どんな深夜だろうと、ガサゴソと料理を作るか、コンビニへと走ってしまっている。ア~、ダメダメ、夜中に食べたら牛になると思えば思うほど、脳の働きは『食べちゃえ!食べようよ!食べないの~~』という悪魔のささやきにあらがえなくなってしまう。それもお腹がペコペコで倒れそうというわけでなく、食べなくてもガマンができる程度の空腹時におこるからタチが悪い。どうせ、自分はささいな誘惑に負けちゃうんでしょ。だったらそんなに葛藤しなくてもいいんじゃない、とまたまた悪魔が言ってくる。
かくして、何か吹っ切るかのようにガツガツと食べる。それでもって太る。哀しいかな、30歳を過ぎてから食べた結果だけは成果として出て来てくれる。他は頑張ってもダメだったりするのに...。お腹だけは立派な太鼓のようにドテっと成長してくれた。
ただし条件付き!「若い時はね」がクセモノ
秋の食欲の勢いが減速しないのは、このところの温暖な天気のせいじゃないかとも思って見る。秋が続いているから、食欲も同じように旺盛なのか。それじゃぁ、ちょっと寒くなったところで食欲というやつは減ってくれるのか。そ~んな都合のいい話はないよね。わかってる。くだらない思考が頭の中をグルグルと巡るわりには、また食べてしまう。
そんな私に、神の声かとも思うアドバイスをかけてくれた方がいた。
「若い時はねぇ、好きなものを好きな時に食べていればいいのよ」
こう仰って私を窮地から救ってくださったのは、主婦から絶大な人気を誇り、今やその活動範囲が世界にまで広がっている料理研究家。彼女の言う「若い」はどこまで指すか分からないけれど、自分はきっとその対象年齢に値すると思ってもいいのだろうと解釈している。もはやストレス解消法は飲食という人間なので、こんなイイことを言われたら天にも昇りそうな気分だ。
そして、「ある程度の年齢になると、油ものが食べたくても体が受け付けなくて食べられなくなったりするんだから、美味しく食べられる時に味わっておきなさい」と救いの言葉は続いた。そうだよねとまた自分を納得させて、「今は食べてもいいことにする」瞬間を数多く作ってしまっている今日この頃だ。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。