2011/3/25

暗闇が地球1周 日本への祈り込めたWWFキャンペーン

WWF(世界自然保護基金)は世界中で同じ日、同じ時刻に消灯するイベント「Earth Hour 2011(アースアワー)」を実施します。2011年3月26日夜8時30分から9時30分までの1時間、賛同する個人や団体が明かりを消します。時差があるので、宇宙から見ると、「暗い夜」が東から順に地球をめぐることに。

もともとは温暖化防止のために節電・省エネを呼びかけるイベントでしたが、11日に発生した東北関東大震災を受け、WWFジャパンでは、「被災者支援」の趣旨も加えました。関東以外のエリアも含めた節電・省エネがなぜ被災者支援に?との疑問についてホームページでは、福島で起きている原発問題で、今後の日本の電力供給はいっそう火力発電に依存するようになると予想。その上で、火力発電に必要な大量の燃料エネルギーを、深刻な燃料不足が起きている被災地に振り向けることが復興支援につながるとしています。

アースアワーに参加するのは、133の国と地域。ニューヨークのタイムズスクエア、パリのエッフェル塔、シドニーのオペラハウスも消灯する予定です。日本国内では、3月25日時点で個人が1101人、8自治体、160企業・団体が参加を表明。節電のためすでに点灯を自粛している東京タワーをはじめ、京都タワー、広島の原爆ドーム、北海道の赤レンガ庁舎などから明かりが消えます。

日本の震災被害は世界からも注目を集めており、アースアワー国際本部代表のアンディ・リドニーさんは、

「我々の心は、今回の震災で甚大な被害と悲しみを受けた日本の人々と共にあります。(中略)冒頭に、ここシドニーで、WWF オーストラリアのスタッフと共に、日本の被災者の方々に祈りを捧げます」

とコメント。呼応するように、カナダ、シンガポール、ベトナム、イタリア、南極、そして東北関東大震災が発生する直前に地震の被害にあったニュージーランドなどでも黙祷を行うことが決まっています。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

人気キーワードHOT

特集SPECIAL

ランキング Life RANKING

Instagram