2021/6/30

マスクで心配高まる「隠れ熱中症」。子どもの65%が経験

消防庁の発表(※)によると、熱中症発生場所の約4割は「敷地内すべての場所を含む住居」なのだそう。在宅時間が長くなる今、室内熱中症や高温多湿の環境下でのマスク着用により発症する「マスク熱中症」の危険性も高まっています。

熱中症対策としての水分補給を呼びかける啓発活動を行う「アクエリアス」が、2021年6月28日、水分補給や熱中症に関する実態調査について発表しました。

「水筒自体が重い」

調査は、小学校1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者516人と65歳~75歳の高齢者208人を対象に行われました。

熱中症は高齢者の13.0%、子どもの25.6%が経験し、日中だけでなく、就寝中にも発症していることがわかりました。また、高齢者の76.0%、子どもの65.7%は熱中症とは気づかずに熱中症になる「隠れ熱中症」を経験し、多くが「自宅」で発症しています。

約2L必要といわれる1日の水分摂取量に対し、実際に摂っているのは、子ども1433.0ml、高齢者1776.5mlでした。1時間で約200mlが必要と言われる水分摂取量に対しても、子ども165.2ml、高齢者148.0mlと推奨値を下回る結果でした。

ただ、水分摂取の重要性は多くの人が理解しているようで、保護者の93.8%は子どもの外出時に飲料を持たせていると答えています。しかしながら、「水筒自体が重い」「残してくる」など、保護者の悩みは尽きないようです。

子どもに1日に必要な水分量を摂らせることについて、保護者の 63.4%が「難しい」と感じています。

ふじみの救急病院院長・鹿野晃先生は、適切な水分補給方法について、「習慣づけ」と「目安づくり」が大切とアドバイスを送ります。

「起床時と就寝前、毎食後、おやつの時間にコップ 1杯(200ml)の水分をとる習慣をつけましょう。これだけでも1200mlを補給できます。あとは、散歩や買い物、仕事など何か行動を起こす際にも水分補給をする習慣がつけば、かなり摂取不足を防ぐことができます。そして、最近では目盛り入りの水筒も手に入ります。それを目安として飲むのもおすすめです」

(※)総務省消防庁 熱中症による救急搬送者の内訳(平成25年~平成30年合計)

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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