「コロナ胃痛」が増加中!専門医に聞いた「生活の中でできる対策法」とは?
冬に近づき、新型コロナウィルスは猛威をふるい始めています。まだまだ緊張感は続きそうですが、長引くコロナ禍で、私たちの体にも影響が出ているようです。
健康と暮らしに関する情報を発信するポータルサイト「マイライフニュース」を運営するヒューマン・データ・ラボラトリが、全国2000人を対象に行ったアンケート(※)によると、41%がコロナ禍において胃の不調を感じており、うち3人に1人はコロナ胃痛といえる状態であることがわかりました。
2.1%が生活に影響あり
コロナ禍に通院した方の検査結果のほとんどは、「異常なし」(68.8%)という結果でしたが、胃の不調を感じている人の52.1%が生活に影響があり、人によっては深刻な事態をいえます。
このコロナ禍。我々が、新しい生活様式の中で「胃痛」とどう向き合えばいいのか。専門医に聞いてみました。
(村田洋子先生)
伺ったのは、消化器の検査、治療を専門に行っている「ムラタクリニック」(東京・虎ノ門)の院長、村田洋子先生です。
――先の調査結果によると、コロナ禍において生活者の約41%が胃の不調を感じており、その半数近くが緊急事態宣言前と比較し胃の不調の程度が重くなっていると回答しています。こちらのクリニックでも、胃の不調を訴える患者さんは増加していますか?
そうですね。自粛要請が解除になってから特に9月以降は、胃の痛みや不快感で来院される患者さんは増えています。
外出を控えていた時期は、市販の胃薬を飲んでいたがなかなか治らず、それで来院したという方もいらっしゃいます。
胃痛と同時に、腸の不調も起こりやすいですし、全身の倦怠感や意欲の低下という症状も現れるケースがあるので、注意が必要です。
――コロナ禍において胃の不調を感じる要因としては、どのようなものがあげられますか。
ピロリ菌を除菌してはいるものの、まだ胃炎が残っていてそれが悪化するケースがあります。悪化の要因のひとつは、コロナという大きなストレス。話せない、会えないが続くとストレスを感じ、胃痛を感じる人は増えます。
また、運動不足や出前等でのカロリーの高い食事、深酒も大きな要因ですね。
――胃に不調を感じた際に摂り入れるべき食品や、おすすめの食材などは、どのようなものがありますか。
夜は油っこいものや刺激物は避けましょう。消化が悪いもの、ゴボウや長ネギなども避けたほうがベターです。
お豆腐や卵といった高たんぱくのものがいいですね。よく噛んで、もしくは小さく切って食べましょう。食事を摂ったあとはすぐに寝ないで、2時間くらい空けるのをおすすめしています。
――じつは調査では胃の不調の際に食べたい食品として、「ヨーグルト」を挙げる人が多くいました。ヨーグルトは胃の不調時に最適な食品なのでしょうか。
はい、適していると思います。ただ、注意しないといけないのは「菌の種類」です。
腸はふつうのヨーグルトでもいいのですが、胃に対しては、LG21乳酸菌がおすすめです。LG21乳酸菌は、胃で生き残り働いてくれるという個性があるからです。
患者さんの中にも、LG21乳酸菌を一定期間接種して胃の調子がよくなった方がいらっしゃいます。1日1個でいいので、毎日最低でも1か月くらいは続けてみてください。
――最後に、コロナ禍は今後も続くことが推測されます。いま、生活者として気を付けるべきことなどがあれば教えてください。
とにかく「運動不足」が大敵です。おうちでラジオ体操やスクワットをする、または散歩などして体を動かしましょう。動かない、そして食べ過ぎる、が1番ダメですから。あとは、換気をよくしてお酒を飲みすぎないようにすることですかね。
12月11日は「胃腸の日」。もし少しでも胃に不安を感じているなら生活習慣やヨーグルトでケアしてみては?
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。