脱炭素経営に向けて 企業の環境対策部門、約400人が参加
【提供:環境省】2018年2月15日、「環境ビジネスフォーラム~これからの脱炭素経営~」がベルサール秋葉原(東京都千代田区)で開催されました。
環境省は2015年6月に開催された、第29回地球温暖化対策推進本部にて、2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標を掲げました。現在はその達成に向けた国民運動「COOL CHOICE(クールチョイス)」を展開しており、今回のビジネスフォーラムではCOOL CHOICEチャレンジ企業の代表者を交えて、パネルディスカッションを実施。企業の環境対策部門の担当者、約400人が参加しました。
社内啓発用ツールを配布
第1部はくにうみアセットマネジメント代表取締役社長の山崎養世氏(※)が講師を務め、脱炭素の潮流はどのように起こっているのか、次世代社会の生態系のあり方などについて解説。
第2部では、エンビプロ・ホールディングス執行役員の環境事業推進部長の中作憲展氏が講師を務めました。事業運営を再生可能エネルギーで100%賄うことを目標とする企業が加盟する国際イニシアチブ「RE100」について、RE100宣言の目的や、RE100に向けたチャンジなどを解説し、多くの参加者が熱心にメモをとっている姿が見受けられました。
第3部では、脱炭素経営と社内意識啓発をどのように結び付けているかについて、リクシルEHS推進部部長の川上敏弘氏、アルファシステムズ品質管理部課長の大沼慶雄氏、セブン&アイ・ホールディングスCSR統括部オフィサーの尾崎一夫氏がパネルディスカッションを行いました。
環境省地球環境局地球温暖化対策課長の奥山祐矢氏
パネルディスカッションの前に、環境省地球環境局地球温暖化対策課長の奥山祐矢氏が気候変動を巡る最近の動向について説明しました。COOL CHOICEは脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換え・サービスの利用、ライフスタイルの選択などを促す企業を応援しており、昨年末実施したCOOL CHOICEチャレンジ実施企業に対しては社内啓発用ツール(ポスター・社内通知用メールひな形・動画)を配布しました。
オリジナルマイボトルを配布
パネルディスカッションの様子
SBT認定を受けているLIXILグループでは、従業員と社会の意識啓発から省エネ活動を推進するプロジェクト「みんなでスマイルエコプロジェクト」を実施しています。「マイボトル推進活動」では社内の水栓金具を浄水機能付きに取り換える、オリジナルマイボトルを配布しています。「THINK HEAT~考えよう ヒトに地球にやさしい温度~」では、社員が講師となって子供たちと「ヒトと地球にやさしい温度」について考える出前授業を行うなどしています。
アルファシステムズはCOOL CHOICEチャレンジで、ポスターによる啓発活動などを行いました。同社はCOOL CHOICE賛同前の2002年よりこうした環境保全活動を実施しているとのことです。
セブン&アイ・ホールディングスはセブン-イレブンでは環境配慮商品パッケージ、そごう・西武ではポスター、レジ袋、イトーヨーカードーでは環境配慮トレーなどに、COOL CHOICEのロゴを掲載しています。また「ecoアクション」として、ヨークマートに来店した子供たちにとともに牛乳パックで箸置きを作るなどしています。
このように企業の温暖化対策の重要性は年々増しており、低炭素社会の実現は企業だけでなく、従業員、利用客も巻き込んだ意識改革が有効となりそうです。
※山崎養世氏の崎は、たつさき
(企画編集)
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。