2017/2/12

保活に100万円必要だった? 離婚も都市伝説じゃない リアルな保活の現場

もうイヤーーーー!

職場復帰、就職を予定しているママたちの胃が痛い季節がやってきました。受験勉強のように本人の努力次第でどうにかなる、というほど単純ではない保活。春からの家計に影響するため、入園決定の通知が届くまでハラハラです。

ベビーシッターサービスを運営するキッズラインは、2017年1月に保活経験がある登録ユーザー、女性346人を対象にアンケートを実施し、保活の実態を明らかにしました。

冗談でもNGでしょ! 区の担当者が離婚を勧めてきた

初めて挑戦した保活で「認可保育園に落ちた」と回答した人は全体の26.4%と最多でした。調査対象者が、ベビーシッターサービスを利用している時点で、保活がうまくいかなかった人が多いだろうと想像できますが、「結果待ち」の人を除けば、3人に1人が認可保育園に入れなかったことになります。

保活中、入園できるかどうか心配で、精神が不安定になるだけではなく、周囲からの無理解にムッとした経験を持つママも少なくありません。中には、

「区の担当者から、認可にいれたいなら、籍を抜けと言われた」

というトンデモ体験談も! 背景には、多くの自治体がひとり親世帯を優先的に入園させるポイント制にあります。入園審査のポイントを稼ぐために、一時的に離婚する「保活離婚」は、都市伝説のように語られてきましたが、ママたちの72.3%は「実際にやる人はいると思う」と答えました。これには、

「(保活離婚を)実際にやった人が近くにいたが、本末転倒だと思った」
「そういう(保活離婚を行った)家庭を通報できる行政システムが必要」

など、批判的な意見が寄せられています。離婚とまではいかなくても夫と別居する人や、親と同居しているとさらにポイントが低くなるので、一時的に遠方へ引っ越してもらうなどの手段をとった人もいたようです。

引っ越しは、費用もかかりますよね。現に、保育園の激戦区では、「50~100万円」(4.7%)、「100万円以上」(5%)と、50万円以上の出費を伴った人が約10%もいました。

待機児童の少ないエリアへの引っ越し、認可外保育園やベビーシッターを利用しながら働いている実績を作り、入園が有利になるよう工夫した人が該当します。認可外保育園は入園料や保育料が高額な場合が多く、時給で雇うベビーシッターはなおさら。働いてお金を得るための体制を整えているのに、高額な出費を余儀なくされるとは、本末転倒です。

ちなみに、認可保育園に入るための流れは、

1. 保育園の情報収集
2. 見学
3. 申し込み

と、とてもシンプル。ところが、0歳児は2~5倍、1歳児は10倍以上の園も。自宅と職場から通える範囲を広げ、いくつもの園に見学予約を入れ、すべり止めの認可外保育園もチェックするなど、保活の期間は数か月にわたります。

調査では、認可を諦めて50以上の認可外・認証保育園に空き待ちの依頼をしたものの、結局入園できなかったという悲惨なママもいました。この時間と労力を仕事で発揮していたら......と考えると、本当にもったいないですね。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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