平均的な身長の女性では3.5キロの体重増減が顔に現れ、他人に気付かれる。でも、魅力的になったと思わせるためには、その2倍の変化が必要だ――。ダイエットに奮闘中の女性たちを打ちのめす研究結果が2015年8月12日、Social Psychological and Personality Scienceに発表されました。
年末年始はご注意を
カナダ・トロント大学のニコラス・ルール氏らの研究チームは、人の顔はどの程度痩せると魅力的に見えるのかを調べるため、実験をしました。
まずは、どれくらいの体重増減で顔が変わったと認識されるのかを調べるため、20~40歳の男女の顔写真を集めました。さらに、同じ人物の写真から体重の違う複数の写真をデジタル合成によって作り出しました。
参加者にランダムに選ばれた写真のペアを比較して太って見える方を選択してもらいました。これを繰り返し、変化が認識されるBMI=体重(kg) ÷ {身長(m) × 身長(m)}の変化量を割り出したところ、1.33でした。BMI1.33分の体重を減らすと、「変わった」と認識される顔になるということです。
同様の方法で、今度は魅力的に見える写真を選んでもらいました。その結果、女性はBMIが2.38減った時、男性では2.59減った時、顔に"魅力"が現れることが分かりました。
つまり、「痩せた」と感じられる数値と「魅力的」だと感じられる数値には2倍くらい開きがあったというわけです。平均的な女性の身長では、3.5キロ痩せてやっと「もしかして痩せた?」と人に聞かれますが、「キレイになったね」と感心されるには、6キロちょっと痩せる必要があるということです。それって結構厳しいですよね...。
クリスマス正月とおいしいものを食べる機会が続きます。でも、くれぐれも太らないように注意してください。顔を見て、「あれ、ちょっと太った?」と聞かれた時はすでに3.5キロ増えているかも知れません。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。