2015/9/ 6

「SOUND OF SILENCE 中国無声映画と音楽の会」最古の現存中国作品など8本公開

特集上映「SOUND OF SILENCE 中国無声映画と音楽の会」が2015年9月7、8日の2日間、東京・阿佐ケ谷で開かれる。現存する中国最古の映画を含め、1920~30年代に製作された8作品を一挙紹介。中国映画の歴史に触れる貴重な機会となりそうだ。

三蔵法師が旅の途中、洞窟でクモの妖怪にとらえられる

上映されるのは「漁光曲」、「八百屋の恋」、「西廂記」、「盤絲洞」、「紅い剣士」、「女神」、「桃花泣血記」、「おもちゃ」の8作品。中国最古の現存映画「八百屋の恋」は、下町の八百屋の男と医者の娘による身分違いの恋がテーマ。当時の庶民生活に触れられるラブコメディー調短編だ。

また、人気女優・阮玲玉(ロアン・リンユー)主演作も。代表作「女神」は娼婦に身を落としたシングルマザー役。仕事がばれて息子が学校から追放され、新天地での再出発に挑む。「桃花泣血記」もやはり身分違いの恋物語。小作人の娘を襲う不幸、悲恋を描く。

同じく人気女優の凌波(リン・ポー)主演作「西廂記」は、元代の同名戯曲の映画化。アクション、恋愛、コメディーと盛りだくさんな作品。「盤絲洞」は「西遊記」のエピソードを抜粋。三蔵法師が旅の途中、洞窟でクモの妖怪にとらえられる。

中国武侠映画の誕生を告げた「紅い剣士」。ならず者に家族を殺された村娘が、復讐を誓い白猿老人に弟子入り。武術を習得して反撃ののろしを上げる。「漁光曲」は貧しい兄妹の奮闘記。主題歌も大ヒットした作品だ。

上映には活動弁士の片岡一郎のほか、大友良英、上屋安由美(ピアノ)、藤高理恵子(筑前琵琶)らの音楽が華を添える。特集上映「SOUND OF SILENCE 中国無声映画と音楽の会」は9月7日(月)、8日(火)、東京・ザムザ阿佐谷で。作品の詳細、上映スケジュールは公式サイトまで。


記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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