2015/5/18

映画「スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!」/アントニオ・バンデラスのコミカルな演技に注目

スポンジ・ボブが働くバーガー店「カニカーニ」の秘密のレシピが、邪悪な海賊に盗まれた。スポンジ・ボブは世界を守るため、親友のヒトデのパトリック、隣人のタコだけどイカルド、リスの女の子サンディ、「カニカーニ」オーナーのカーニーさんと地上に飛び出す。果たしてレシピを取り戻し、世界を救えるのか──。

最後は「アベンジャーズ」さながらのヒーローものに

99年に米で放送が始まったアニメーション「スポンジ・ボブ」。劇場映画版第2弾はユニークな世界観を受け継ぎながら、2Dアニメと実写に3DCGを合わせた作品だ。監督はポール・ティビット。実写部分の監督には「スカイ・ハイ」(05)、「シュレック・フォーエバー」(10)のマイク・ミッチェルが名を連ねている。

幕開けの舞台は密林。間抜けな海賊が秘宝の書物を手に入れる描写は、「インディ・ジョーンズ」さながらの動きある実写だ。語りを担う海賊ピアードは、「デスペラード」(95)のアントニオ・バンデラス。ひげもじゃメイク、かすれ声のハイテンション、コミカルな大げさ演技。彼を見るだけでも価値がある。

上映時間92分のうち、前半の約1時間は2Dアニメ。ビキニタウンでスポンジ・ボブと仲間たちが繰り広げるゆるいコメディー・ドラマを配した。その後、同じくレシピを狙うスポンジ・ボブのライバル、プランクトンが登場。ボブとの攻防を経て、驚きの展開が待っている。

クライマックスで実写に変わり、海岸リゾートでスポンジ・ボブたちは3DCGアニメ仕様に変身。人間たちを巻き込んでユーモアたっぷりの珍騒動を繰り広げる。最後は「アベンジャーズ」さながらのスーパーヒーロー物と化し、海賊相手に大暴れする2段階アップがたまらない。

たわいない物語も手を抜かず、お腹いっぱいのエンターテインメント作品に仕上がった。作り手のセンス、ハリウッド映画の底力。子どもから大人まで楽しめる良作だ。


「スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!」(2014年、米国)

監督:ポール・ティビット
出演:アントニオ・バンデラス、トム・ケニー、クランシー・ブラウン、ロジャー・バンパス、ビル・ファッガーバッケ
2015年5月16日(土)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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