チョーマの空想世界を描いたオープニングは、CG(コンピューター・グラフィックス)アニメーションに実写をはめたように稚拙な仕上がり。逆にロボットは「トランスフォーマー」シリーズさながらの高品質CG映像。冒頭からのファンタジーとコメディーが混在した作風にも戸惑うが、クセーニアの潜入後は勢いが止まらない。バスの大破、逃げ込んだ建物の崩壊、車を襲う空爆の嵐。クセーニアは危険の連続を乗り越えていく。周りの人々が次々命を落とす中、リョーハに助けられ、強運を武器に走り続ける。
戦車、戦闘機、ヘリコプターなどの兵器は、ロシア軍の全面協力を受けて撮影。CG依存のハリウッド映画と一味違い生の迫力がある。さらに特殊映像はロシアのファンタジー大作「ナイト・ウォッチ」(04)のスタッフが作成した。CGロボットが大暴れする荒唐無稽の世界観。戦争アクションとSFがごった煮となった力強さ。その根底に流れる母の愛は普遍的で心動かされた。先入観をいい意味で裏切る快作だ。
「オーガストウォーズ」(2012年、ロシア) 監督:ジャニック・ファイジエフ 出演:スベトラーナ・イバーノブナ、エゴール・ベロエフ、マクシム・マトベーエフ 2013年8月10日、渋谷TOEIほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。
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