2013/7/29

映画「パシフィック・リム」/日本のロボット文化の影響大? 大迫力のハリウッド流"怪獣映画"

近未来。太平洋。正体不明の巨大生物「KAIJU(怪獣)」が、深海の裂け目から突如現れる。怪獣たちは太平洋沿岸の都市を次々破壊。攻撃された人類は人型巨大兵器「イェーガー」を開発し、怪獣と死闘を繰り広げる──。

芦田愛奈ちゃんもついにハリウッド・デビュー

「ヘルボーイ」(04)、「パンズ・ラビリンス」(06)など、独自の映像センスで知られるギレルモ・デル・トロ監督。最新映像技術を駆使した「パシフィック・リム」は、壮大なスケールで描く"SF怪獣映画"だ。

未知の敵と人類の戦い。過去に何度も描かれてきたテーマだが、今回特に興味深いのは「イェーガー」の仕組みである。パイロット2人が一緒に乗り込み、一つのイェーガーを動かす。2人は事前に制御システムを通じ、脳を「同調」させて初めて戦闘態勢に入れる。最先端兵器でありながら、動かす2人の息やバランス、精神状態など、極めて人間的要素が戦いの行方を左右する。

怪獣との戦いが長引くにつれ、人類はいよいよ滅亡の危機に陥った。戦いを指揮する環太平洋防衛軍も追い込まれる。そこでかつて戦いで兄を失い、心に傷を負った元パイロットのローリー(チャーリー・ハナム)が、新人のマコ(菊地凛子)とコンビを組み、旧式イェーガーで怪獣たちに立ち向かう。果たして2人は息を合わせ、人類を救えるのか。

暗闇に吹きすさぶ暴風雨、薄暗く絶望感漂う近未来の地球。監督の美的センスは健在。「怪獣」の名の通り、日本の漫画、ロボット文化の影響も強く感じられる。繰り返し描かれるイェーガーと怪獣の激突は、リアルで迫力たっぷり。子役俳優の芦田愛奈も、幼少期のマコ役でハリウッド・デビューした。


「パシフィック・リム」(2013年、米国)
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ、ロブ・カジンスキー
2013年8月9日、2D・3D同時公開。作品の詳細は公式サイトまで。

記事提供:映画の森

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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