番組で重宝しながら「LGBT」という言葉も知らないスタッフたち
では、スタッフ側にゲイがいたならばどうか。これはまったくダメ。たぶん「LGBT」という単語すら知らないおっさんおばはんが多い。番組ではオネェをキャスティングしても、制作スタッフの中にオネェがいたら気まずいしイヤだとい風潮がある。飲みの席となると「あいつはホモなんだよ」とからかうように話す。そう、ゲイではなくホモ。ひどい時は「45にもなって結婚してないってことは、あいつはコッチか」と手のひらを顔に添えてポーズをとる始末だ。
その場に若い男性スタッフがいたらもっとタチが悪い。肴にされて全員から好奇の目で見られる。男性、女性にかかわらず、「オマエ、どっち派」「やっぱどこかカマっぽいと思ってた」とからかい合戦である。みんなニヤニヤしながら酒を飲み、言われた張本人は否定するしかない。なんでまた否定しないといけないのかなぁ。笑いをとってナンボで先輩たちを喜ばせているのはわかるけれど、そんなことでかわいがられるのに意味はない。
けれど、そこで「もうそういう会話、終わりにしませんか。企業がLGBPに心を砕く時代ですよ。時代遅れも甚だしい」と言えない自分の立場が悲しく悔しい。結局、太いものに巻かれている自分がいる。
これまでも職場でカミングアウトしているという人はほとんどいない。あっ、いや1人いた。親しい人だけには伝えていて、周囲の人も別にいぶかしがることないし、彼氏の話を喜々として話す彼がなんとも微笑ましい。当然、飲みの席でその話はしないのだけれど。
日本でもカミングアウトしたCNNアンカーのような人が登場すれば変わるかもしれないけれど、どうやらこの風穴を開けるにはずいぶんと時間がかかりそうだ。
モジョっこ
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。