通販番組司会者は恋愛の達人!?刺激的な口説き文句で相手イチコロ
いま使っているノートパソコンはかれこれ5年ぐらいになる。長年、私を支えてくれた相棒ともそろそろお別れが近づいてきたと感じて、新しい相棒を見つけなくちゃと家電量販店へ行ってみることにした。
折しも、番組の取材で大手家電量販店2社の広報さんと接点を持ったばかり。1社は取材が断られてしまったのだが、もう1社から取材許可が下りてそちらで話を進めることとなった。そんなこんなもあって、どうしても一緒に仕事をする方の会社の店へと足が向く。欲しいのは新しいレッツノートだ。リピーターが多いという話は聞いていたけれど、まさにその通り。他のノートパソコンに目もくれなくなるほど起動は早く、タフで使い勝手がいい。けれど、他社製品と比べるとビックリするぐらい値段も高く、値下げ幅も小さい。ホイホイと買えるような価格設定ではないので、どのシリーズにするか悩ましい。
店員さんに聞いてみるのだが、どうもその説明が消化不良で納得がいかない。シリーズでの違いをたずねても、内蔵されているWiMAXについて尋ねても、「え~っと、ちょっとお待ちください」と席をはずして、誰かに聞きに行くばかりである。あちゃ、これは声をかけた店員さんが悪かった。担当ではなかったのだとは思うけれど、同じPC売り場のフロアーにいるのであれば、もう少し商品説明ができるぐらに知識を入れておいてほしかったなあ。
少々残念な気持ちになったので、次は取材許可が下りなかった会社の店舗へ行ってみることにした。同じように質問をしてみると、使うシチュエーションに合わせた選び方、シリーズの違いで最高クラスではなくても使い勝手はいいという話、ネット利用についても即座にネット会社に電話して利用状況などを調べてもくれた。こうなると心はグラグラと動く。はて、どちらの店で買うべきか、まだ悩み中だ。
「製品」どんなに良くても心に届かないと落とせない...いや、売れない
ものを買っていただくのはとても難しい。何度か通販番組を手掛けたことがあるが、番組はおもしろくて視聴率もそこそこでも、商品が売れなくては結果としてはダメ。性能は素晴らしく、自分でも欲しいと思う美容器具や、デザイン性と機能性が素晴らしいカバンなどを取り上げたのだけれど、商品の出荷数は伸び悩んだ。
そこで反省したことは、購入者の立場にもっと寄り添わなくてはいけなかったのではないかということだ。どれだけ商品の良さを説明しても、相手の心を動かさなくては商売は成り立たない。異性を口説くのに似ている。もしかしたら、通販番組の司会者はものすごい恋愛の達人なのではないかとも思えてしまう。
買い物は冒険である。後悔はしたくないけれど、エイヤっと買ってしまうあの快感は他には替えがたい魅力がある。相手にアクションを起こさせるためには、より刺激的な売り文句、より引き込まれる見せ方が必要だ。グっと相手の心をつかんで思わずボタンを押させる、電話をかけさせてしまうには、どんな言葉がいいのか。なんだか男を落とす言葉、また会いたいと思わせる行動を考えることと似ていると思う。婚活でうまくいかないと悩んだ時は、ここはひとつ通販番組から恋愛術を学んでみてはいかがでしょうか。
モジョっこ
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。