香港が生んだ大スター、レスリー・チャン。4月1日で没後10年を迎えるにあたり、特集上映「レスリー・チャン・メモリアル」が3月30日、東京・シネマート六本木などでスタートする。日本未公開2作品を含む9作品を一挙紹介。一時代を築いた名優の代表作を、スクリーンで見られる貴重な機会だ。
日本未公開作「ルージュ」「恋はあせらず」も上映
レスリー・チャンは、"香港ノワール"ブームの先駆けとなった「男たちの挽歌」(1986年、ジョン・ウー監督)、カンヌ国際映画祭で最高賞(パルムドール)を受賞した「さらば、わが愛 覇王別姫」(1993年、チェン・カイコー監督)、ウォン・カーウァイ監督の代表作「欲望の翼」(1991年)などの数々の傑作に出演した。社会派ドラマから軽いコメディーまで、ジャンルを問わず卓越した演技力を披露。1980~90年代の香港映画黄金期を支えたが、2003年4月1日、46歳の若さで自ら命を絶った。
今回上映される日本未公開作は、実力派女優アニタ・ムイと共演した傑作「ルージュ」(1987年、スタンリー・クワン監督)、レオン・カーフェイと共演したコメディー「レスリー・チャンの恋はあせらず」(1994年、ゴードン・チャン監督)。「ルージュ」では妖艶な御曹司、「恋はあせらず」ではお調子者の会社員と、レスリーの"カメレオン"ぶりを堪能できる。
大ヒットシリーズ「男たちの挽歌」「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」のほか、ジョン・ウー監督の痛快娯楽サスペンス「狼たちの絆」(1991年)、アンディ・ラウとの豪華共演「上海グランド」(1996年、プーン・マンキ監督)も必見だ。
また、シネマート六本木では企画「レスリー・チャン電影節」として、3月22日まで「さらば、わが愛 覇王別姫」、3月23~31日まで「夢翔る人 色情男女」(1996年)も上映中。
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