作品には1970年代アクション風のアナログ的な雰囲気が漂い、クリント・イーストウッド主演「ダーティー・ハリー」(1971年)を彷彿させる。推理とアクションが同居し、トムのカラーが前面に出される。リーチャーが丸腰で多人数を相手にするシーン、武装した敵との切れのあるファイト。身体能力を最大限にアピールする。ノースタントでカーアクションにも挑戦。推理劇の合間を埋めるサービス精神が心憎い。さらに、助っ人としてロバート・デュヴァルが登場。トムとは「デイズ・オブ・サンダー」(1990年)以来、22年ぶりの熱い共演だ。
過去のクルーズ作品と比べ、ぐっと渋さが増している。障害を乗り越えて真相にたどり着く過程を、マッカリー監督は腰を据えてじっくり描き出す。台詞に頼らず、映像で物語を伝えていく。中でも冒頭8分の緊張感は特筆に値する。一方で壮絶なカーチェイスの後、ぱっと糸を緩めてユーモラスなシーンを挿入。緩急つけた演出がうまい。
五十代に突入したトム・クルーズが、大人のアクション映画として送り出した新作。多くの観客を魅了するだろう。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。
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