装置が凄すぎて「俳優に目が行かない」
観劇後、ブロードウェイ参りをするメンバーといつも話題になるは、これが日本にやってくるかどうか。現地には日本の大手興行会社の社員が買い付けなどで常駐している。「四季」が買うのか、「東宝」が買うのか、「ホリプロ」が買うのか。どこが交渉しているかをあれこれと憶測するのがなんとも楽しい。
論点は日本で上演するか、はたまたできるのか。「あまりにも舞台装置にお金がかかりすぎる」とか、「これだけの技量をもった俳優が日本にはいない」という点がいつも肝となる。今回見たゴーストの結論としてはナシ。日本ではあの舞台装置にお金がかかりすぎる。そしてなにより、LED多用したものではあるため電気ショーといった印象を受けやすく、節電の日本には受け入れられないのではないかということで即決した。
その時メンバーのリーダーである俳優さんが一言。「それにしても演出が過剰。そこまでやらなくても観客はわかる。装置がゴテゴテしすぎ」。確かにLED電球で作られた幕が舞台を主人公の部屋から恋人が殺される街角、幽霊となったことに気がつく病院、先輩幽霊がパワーを見せつける地下鉄などに早変わりする。
ゴーストは装置を映像にする斬新さも売りだったのだが、同行メンバーの芸人さんは「あんなに舞台装置がハデだと、俳優がちょっとかわいそう。俳優に全く目が行かなかった」とポツリ。そう、その通り。舞台装置はまるで3D。幽霊の恋人の腕がドアを通過し、地下鉄の車内で乗客の体が宙に浮いてしまうなど、その仕掛けばかりに注目してしまう。最先端の舞台装置と仕掛けられたマジックを見に行くような舞台としては素晴らしいが、核となる俳優に目がいかないというのでは、同じ舞台人として残念だったのだろう。
さて、この「ゴースト」は日本で上演されるだろうか。それは舞台版ゴーストのテーマが示唆しているかもしれない。「Belive」と。
モジョっこ
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。