2011/9/30

ザ・20世紀エレガンス 休館前の「庭園美術館」大公開!

港区白金台にある東京都庭園美術館は、2011年10月6日から31日まで、「アール・デコの館 東京都庭園美術館建物公開」を開催します。

森の中にたたずむ同美術館は、1933(昭和8)年に旧皇族朝香宮邸として建てられました。1983年に美術館としてオープン。2011年11月からは、改修工事のため長期休館します。今回は、工事前の大公開。これまで非公開とされてきた、ウィンターガーデン、浴室、小客室などが一般公開されます。

正面玄関床モザイクタイル
正面玄関床モザイクタイル

アール・デコ様式とは、1920~30年代にヨーロッパで一世を風靡(ふうび)した装飾様式。アール・ヌーヴォーの影響を色濃く残した有機的で装飾豊かな作品と、装飾を排した無機的でモダンな作品とが混在しています。美術館も、そんな時代の影響を受け、朝香宮ご夫妻の指揮の下、フランス人の花形デザイナーと宮内省内匠寮(たくみりょう)工務課の建築エリート集団が作り上げました。動物や植物をモチーフにしたアール・ヌーヴォーらしいルネ・ラリックのガラス扉があったかと思うと、市松模様の床がモダンな部屋もあります。通気口や照明、排水溝カバーなど、意外なところにある装飾を見つけるのも楽しい展示。

建物外観
建物外観

期間中は、ワークショップやギャラリートーク、一般から募集した写真展など、イベントが盛りだくさん。最終3日間の10月28日から30日までは、閉館時間を3時間延長し、21時まで開館。午後から、サティやラヴェル、ドビュッシーの名曲を生演奏で楽しめます。日没後は、ライトアップされた建物に、戦前に撮影された旧朝香宮邸での日常風景や婚儀の様子など映像を投影。幻想的なひとときで休館前の展示を締めくくります。

10月12、26日は定休。入館料は、一般800円、大学生640円、小・中・高校生400円。10月5日までは、ホームページから100円割り引き券がダウンロードできます。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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