2010/11/29

番組低視聴率、紹介商品は検索人気...テレビの不思議

先日、都内デパートで買い物をしていると、期間限定のスイーツのお店が出店していた。よくあるご当地スイーツの期間限定都内初出店という形式。売られていたのは、北海道でしか売られていなかった生クリームを求肥で包んだ小ぶりなスイーツ。おもちのような見た目がなかなか美味しそうだったので、友人宅への手土産に購入することに。

すると、店員のおじさんが嬉しそうにこう言う。

「実はこのお菓子、ある女性タレントさんのブログで取り上げられることになったんです」

えっ、そんなことを見ず知らずの客に言って恥ずかしくないのだろうかと思いながらも、人の良さそうなおじさんはかまわず話続ける。

「誰だと思います? ヒントはねぇ、猫が好きな若い人ですよ。結構若い女の子たちから人気があるみたいで...。わかります?」

全然興味がないし、そのタレントが誰かを当てる気などさらさらない。だいいち、そんなことを客にペラペラしゃべって恥ずかしくないのだろうか。タレントパワーに便乗して商品をブログから売ろうとしている魂胆をさらすなど、今さら言ってどうするの!?

会計を済まし包装している間におじさんがしゃべるもんだから、やっぱり買うのやめますなんて言えないし。ちょっと後悔。そんなことを話しながら友人と食べてみたが、また買おうと思うほどの感動を覚えるほどではない。そこそこなもの。

買って食べた人間が言うのもなんだが、これじゃぁスイーツ戦争で勝算は見込めないだろう。だからこそタレントパワーが必要だったのかと納得してしまった。

人気タレントがブログで「だあ~い好き」

思えば、インターネット検索で上位にランキングされているワードも、そのほとんどが「テレビ番組で○○が紹介していた」というような商品名ばかり。ブログでタレントに記事という名の宣伝をしてもらい、そのタレントがテレビ番組やら雑誌やらで「このスイーツ、だあ~い好きっ!」とでも言ってくれたなら、売れるに違いない。そんなにうまく事が運ぶのはマレだが、淡い期待をしてしまうのが下心。タレントに商品をなんとか紹介してもらいたいと企業は思うのだろう。

しかし、面白いのが検索ランキングの結果。トップに君臨している検索キーワードは、当然、高視聴率番組で紹介された商品が鎮座している。だが、なかには低視聴率に喘いでいる番組で紹介された商品が、堂々とトップ10圏内にランクインしていたりする。紹介した大元の番組は苦しんでいるのに、キーワードだけはネット検索で知名度を上げていく。業界側の人間としては少々心が痛いような...。

そんな世の中のカラクリを上手く表現したなぁと思うのが、某クレジットカード会社のCM。

「買い物は、世界を救う。その時のカードは△△△」

素晴らしいキャッチコピーだ。現在、第2弾が放映されているが、私はこのCMが大好き。カード会社なので主人公となるアイドルが買い物をしてから、日本の景気がよくなるという話なのだが、どれもキーワードがテレビになっているのが興味深い。

さて、あのスイーツはタレントのブログに紹介されたのか、そしてテレビ番組でタレントのコメントはカットされることなく無事に放送されたのだろうか。そう思うと、デパートに限定出店しているあのおじさんが、少々切なく思えてきた。

モジョっこ

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

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