先月、ポール・マッカートニーが11年ぶりに来日し、団塊の世代を中心に再びビートルズブームが起きているようですが、それより少し若い人達にとっては、1970年代に活躍したアーティストの方が親近感を覚えるのではないでしょうか。中で今でも人気が衰えず、世界的に愛されているのはスウェーデン出身のポップグループ「ABBA」。そのABBAのヒットナンバー22曲で構成されたミュージカル『マンマ・ミーア!』が2年ぶりに東京で上演されています。
ジュークボックスミュージカルの先駆け
この作品は1999年、ABBAのデビュー25周年で盛り上がるロンドンで初演されました。単純にABBAのナンバーを集めたショーではなく、楽曲の力を生かした親しみやすい物語として企画されました。「ダンシング・クイーン」「チキータ」「S・O・S」などの大ヒット曲を全編に散りばめながら、歌詞をほとんど変えずにつながれたオリジナルストーリーになっています。
『マンマ・ミーア!』の大ヒット以降、既存の楽曲を並べて一つの物語に仕上げる「ジュークボックスミュージカル」が数多く作られるようになりました。ビリー・ジョエルの『ムーヴィン・アウト』(2002年)、エルヴィス・プレスリーの『オール・シュック・アップ』(2005年)なども、その一例です。
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