仕事帰りに参列 金曜夜の「屋形船」ウエディング
平日金曜日の夜、あるカップルが東京・深川の「屋形船」に会社帰りの同僚と親族を招いて、挙式披露宴を行いました。
船内のお座敷中央で参列者を迎えるのは、ミニのバルーンドレスに身を包んだ新婦のさとみさん(27歳)と、リクルートスーツに華やかなネクタイを締めた新郎の洋明さん(28歳)。ともにWEBデザイナーとして働く2人は、費用を抑えつつ、思い出に残る挙式披露宴をしようと、会場に屋形船をセレクトしました。
屋形船で思い出に残るお披露目パーティー
式が行われたのは2011年7月29日。職業柄、土日休みを取得しにくい同僚たちもみんな集まってくれました。当日はなんと新郎も半休出勤で、午前中は同僚と一緒に働いていたとか。アットホームな雰囲気の中、Tシャツ姿の参列者もちらほら...。ちなみに屋形船のスタッフは、いつもの「はっぴ」に「ねじりハチマキ」姿。屋形船の趣は大切に残しつつ、本番に備えて、ウエディング用の接客講座を事前に受けたといいます。
カジュアルでユニークな結婚式を可能にしたのは、結婚情報検索サイト「ぐるなびウエディング」が6月1日から始めた「お披露目ウエディング」サービス。会場は、屋形船のほか、ピッツェリア、ダーツバー、居酒屋などから選べ、1人あたり5000円からの低価格プランを実現しています。オプションとして、ドレスや写真撮影を3万円から、ブーケや装花を1万円から、トレンド感のあるラインアップを用意。好きなドレスやアイテムがある場合は、無料で持ち込むこともできます。
入籍とともに、さとみさんの妊娠が分かったという先ほどのカップルは、当初、出産後に挙式披露宴をしようと考えていました。ただ、「お祝いする場がない...」と少し残念そうな親戚の反応や、お世話になった人には早めに入籍の報告をしなければという自分たちの気持ちから、出産前にお披露目の場を持とうと決意。友人の紹介でこの低価格サービスを知り、たった1か月で準備しました。
気になる親族の反応も上々のようです。
「うちは最初は驚かれたけど、『いいじゃん』って。ノリやすいんです」(洋明さん)
「悪い反応はまったくなくて、むしろおもしろがっていました」(さとみさん)
総合ユニコムが行った調査によると、年間約72万6000組のカップルが入籍しているのに、挙式披露宴を実施するのは52.2%。約半数が入籍だけの「ジミ婚」です。背景には、サラリーマンの平均年収が10年前より50万円以上ダウンしていること(国税庁調べ)や、再婚するカップルが増えていること(厚生労働省調べ)などがあるようです。とはいえ、人生の大切な門出。「お披露目ウエディング」のように、時間もコストもかけないスタイルが今後ますます注目を浴びていくのかもしれません。
現在、ぐるなびウエディングは、「挙げます上げますキャンペーン」を実施中。7月1日から9月30日まで、「お披露目ウエディング」を抽選で毎月1組にプレゼントしています。対象となる会場・店舗が提供する、50人分の料理、新婦のドレス、ブーケ、写真代など、総額最大100万円がタダで提供されます。
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