「間食はダイエットの天敵」という考え方は、もしかしたら"ジョーシキ"ではなくなるかもしれません。米ミズーリ大学のチームが2015年5月20日、米国栄養学会誌「Journal of Nutrition」電子版に発表した研究によると、摂取カロリーは同じでも、たんぱく質を豊富に含むおやつを食べると、食欲に関する脳の活動が低下して夕食のドカ食いを防ぐ効果があるということが分かりました。
ただし、そのおやつにはルールがあるようで......。
夜食を控える効果も
3大栄養素「たんぱく質」「炭水化物」「脂質」のうち、肥満につながりやすいのは炭水化物と脂質です。そこで、研究チームはたんぱく質に着目。「高たんぱく質食」のおやつを食べさせた場合、どのような効果が得られるかを検証しました。
13~19歳の若者31人を、「430キロカロリーの高タンパク質のおやつ」「430キロカロリーの高脂肪のおやつ」「おやつなし」の3グループに分けて、3日間それぞれ食べてもらいました。
4日目には同じおやつのほかに、いつでも自由に食べられる夕食と夜食を用意して反応を評価。さらにおやつの前後の食欲を質問票で調べ、脳活動をMRI(磁気共鳴画像化装置)で検査しました。
すると、高たんぱくのおやつを食べたグループは、高脂肪のおやつを食べたグループより満腹感が高く、夕食では食欲が抑えられて低脂肪の食事をとる傾向が強かったという結果になったのです。さらに、不健康な夜食を控えた人も多かったといいます。
ちなみに、実験に使われた「高たんぱくなおやつ」とは大豆スナックのこと。大豆を使ったヘルシーお菓子ならスーパーやコンビニでもよく見かけますし、手作りレシピもたくさんあります。夕飯前、小腹がすいたときのために常備しておくといいかも知れません。
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