2014年3月10日、1箱1万円という超高級「箱ティッシュ」が発売されたのを覚えていますか?
"ネタなんじゃないの?"と思う人も多いと思いますが、実はこの"日本一高い箱ティッシュ"、毎月80箱が完売する大人気商品なんです。
ティッシュを箱に詰める際もすべて手作業
名前は「十二単ティッシュ」といいます。十二単の鮮やかな色合いをイメージしたティッシュで、「桜、緋、蘇芳、橘、菜の花、若緑、苗色、常磐緑、わすれな草、瑠璃、桔梗、藤」の十二色のティッシュが特製箱に入っています。
しつこいようですが、お値段は1箱1万円! 発売から2年近く経つ現在でも月におよそ80箱が安定して売れており、これは一般的なティッシュを5箱で250円と換算した場合、約1万6000箱分に相当するのだとか。
なぜこんなに売れるのか、ちょっと不思議ですよね。
販売元の大昭和紙工産業によると、売れる理由は「購入者の購買目的」にあるようです。
「自分で利用するために購入する人よりも、プレゼントや贈答品として購入する人の割合が多く、ほとんどの方がプレゼント購入だと考えられます。人気の理由は、"1万円"という価格のインパクトがお客様の関心を引き付けていることや、高いデザイン性と1枚ごとにめくる楽しみを感じられる十二単のモチーフにあるのではないでしょうか」
購入者の傾向としては、男性54%、女性46%と男性の方が多いそう。年代でいえば、20代22%、30代26%、40代24%、50代以上28%と、どの世代からも人気のようです。
もともと、大昭和紙工産業は、伝統工芸品の「七宝」をイメージした7色のカラーティッシュや、「漆」をイメージした商品も開発してきました。そのノウハウを最大限に活かしできたのが「十二単」です。
「製造過程ではティッシュの染色作業が最も大変で、1色分のティッシュの原紙を作るのにも手作業で相当な労力が必要となります。別の色を染色する際には一度機械をまるごと洗浄しなくてはなりません。ティッシュを箱に詰める際もすべて手作業で行っているため、数量限定での生産となっています」
枚数は144組(288枚)。数量限定で主にネット販売、期間限定で大手百貨店にて販売中です。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。