ゆうばり映画祭ラインアップ発表 招待作品に「エヴェレスト」「レヴェナント」
2016年2月25日~29日に北海道夕張市で開かれる「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」のライナップ発表記者会見が1月12日、札幌市内で行われた。招待作品には岡田准一、阿部寛主演の「エヴェレスト 神々の山嶺」、レオナルド・ディカプリオ主演の「レヴェナント 蘇えりし者」など公開直前の話題作をそろえた。若手クリエーターを支援するファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門には国内外の9作品がノミネート。期間中、計90本の映画を上映する。
昨年までのメーン会場、アディーレ会館(旧市民会館)が老朽化のため閉鎖。今年は従来から利用している市内ホテルのほか、廃校を改修した宿泊施設「ひまわり」を新たに上映会場に設定した。
暴力や性の表現を含む映画の専用上映館
今年は夕張市が財政破たんした07年から10年目。市が主導していた映画祭が休止を経て民間の手で復活し、映画祭を愛する市民や映画人に支えられて続いてきた。沢田直矢実行委員長は「四半世紀の歴史のなかでいろんな逆風にさらされてきた映画祭を続けてこられたのは、多くの人のおかげ」とあいさつ。夕張市の鈴木直道市長は「みんなで一緒に『世界で一番楽しい映画祭』を作りたい」とコメントした。
オフシアター・コンペティション部門には国内390本、海外81本の合計471本の応募作から厳選された9本がノミネート。1月30日公開の「さらば あぶない刑事」の脚本家・柏原寛司氏を審査委員長に、映画監督の森岡利行、女優の山田キヌヲ、エストニアの映画評論家ステン・クリスティアン・サルヴェール、フランスの映画評論家イブ・モンマユーの各氏が審査員を務める。
短編映画のコンペ部門、インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門は監督の前田弘二、俳優の須賀貴匡、監督の飯塚貴士の3氏が審査を担当する。
今年の見どころのひとつは、暴力や性の強烈な表現を含むジャンル映画の専用上映館「フォービデンゾーン」。ファンタスティック映画祭ならではの濃厚な世界が楽しめそうだ。
一方、寄付やボランティアで映画祭の運営を支える「ゆうばり映画祭サポーターズクラブ」がこのほどスタートした。寄付は1万円からで、金額に応じて公式カタログや映画祭チケット、夕張メロンなどのインセンティブがある。ボランティアは夕張市民とともに運営をサポートする。問い合わせ・申し込みは映画祭事務局(電話:0123-57-7652)、または公式サイト(http://yubarifanta.com/)で。
【招待作品】
「エヴェレスト 神々の山嶺」平山秀幸監督=オープニング作品
「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」ビル・コンドン監督
「ルーム」レニー・アブラハムソン監督
「セーラー服と機関銃 卒業」前田弘二監督
「セーラー服と機関銃」相米慎二監督(1981年、公開35周年記念特別上映)
「ブルックリン(仮題)」ジョン・クローリー監督
「幸せをつかむ歌」ジョナサン・デミ監督
「アーロと少年」ピーター・ソーン監督
「レヴェナント 蘇えりし者」アレハンドロ・G・イニャリトゥ=クロージング作品
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。