園子温監督最新作「ラブ&ピース」が6月27日公開され、東京都内で主演の長谷川博己、麻生久美子、西田敏行、マキタスポーツが舞台挨拶した。園監督は「家族で観られる安心な映画」と語った。
「愛のむきだし」、「ヒミズ」、「冷たい熱帯魚」など独自の表現が国内外で高く評価される園監督。最新作は怪獣映画でありながらストレートに恋愛を描く意欲作だ。物語の鍵となるカメのぬいぐるみを抱えて登場した長谷川は「ついに初日を迎えられてうれしい。興奮している」とあいさつ。麻生は「今までで一番地味な役。新しい発見もあり、子どもに見せたくなるような映画」と語った。
長谷川博己はすごいカメレオン役者
園監督は「25年前に書いた台本。ようやくお披露目できてうれしい」と喜びを語った。主演の長谷川について「すごいカメレオン役者。いろいろな演技ができて振り幅が広い」と賞賛。ヒロインの麻生に「昔から一緒に映画をやりたかった。地味で目立たない役を相当がんばってもらった。すぐ笑う人なので『絶対に笑うな』と厳しく指導した」と振り返った。
さらに、謎の老人役を演じた西田に対し「ダメ元でオファー(出演依頼)したら、快諾のお返事が来て。西田さんが来てくれたおかげですごく(作品が)良くなった」と感謝の言葉を口にした。西田は「(東日本大震災をテーマにした園監督の)『希望の国』を観て、恩義というか義理を感じた。何かの形で返さねば、とハリウッド(からの出演依頼)を断って受けました」と冗談交じりに語り、会場の笑いを誘っていた。
最後に園監督は「この映画のために人生のピースを削り、観に来てくれて感謝の極み。家族団らんで観られる安心な映画」とアピールした。
「ラブ&ピース」(2015年、日本)
監督:園子温
出演:長谷川博己、麻生久美子、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、松田美由紀、西田敏行
2015年6月27日(土)、TOHOシネマズ新宿ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。