「フランス映画祭2015」のライナップと来日ゲスト発表記者会見がこのほど東京都内で開かれた。開幕作品はフランスで700万人以上を動員した「エール!」。少女の自己実現と家族愛をユーモアに包んで描いた作品だ。このほかフランソワ・オゾン監督の新作「彼は秘密の女ともだち」、オリヴィエ・アサイヤス監督がジュリエット・ビノシュ主演で撮った話題作「シルス・マリア(原題)」、セザール賞7部門を制した「ティンブクトゥ」、90年代フランスの音楽シーンを描いた「EDEN エデン」など12本が上映される。
映画祭の団長は実力派女優エマニュエル・ドゥヴォス
毎回恒例のクラシック作品はマックス・オフュルス監督の「たそがれの女心」。仏ゴーモン社の創立120周年を記念して上映されるもので、流麗なカメラワークと主演女優ダニエル・ダリュー絶頂期の美貌が堪能できる、まさにフランス映画を代表する逸品だ。
映画祭の団長は「リード・マイ・リップス」(01)の実力派女優エマニュエル・ドゥヴォス。新作「ヴィオレット」(原題)を携えマルタン・プロヴォスト監督と来日する。「エール!」のエリック・ラルティゴ監督、主演のルアンヌ・エメラ、フランス・オゾン監督と主演のアナイス・ドゥムースティエ、オリヴィエ・アサイヤス監督ら計13人が来日。「EDEN エデン」の脚本を担当したDJスヴェン・ラブによるパーティー、来日ゲストの特別講義も予定されている。
日本ではかつてハリウッド映画と人気を二分したフランス映画。往年の勢いはないものの復調の兆しも見られる。会見であいさつしたティエリー・ダナ駐日仏大使=写真=によると、2014年に日本で公開されたフランス映画の観客数は300万人を超え、前年比60%増と大幅に伸びた。今回の充実したラインナップからも好調ぶりが伝わってくるようだ。
「フランス映画祭2015」は6月26日から29日まで、有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇で開催される。上映作品やスケジュールなどは、映画祭公式サイトまで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。