湊かなえの推理小説の映画化「白ゆき姫殺人事件」(2014年3月29日公開)のトークイベントが3月24日、東京・六本木であり、主演の井上真央、綾野剛、菜々緒、小野恵令奈、ダンカン、中村義洋監督が参加した。現代社会の闇を描いた物語に井上は「伝える側も受け取る側も、ぞくっとしてしまう話。それぞれの立場でいろいろなことを考えてほしい」と語った。
井上真央「まさか年下と思わなかった」
美人女性社員の惨殺事件で、容疑者として同僚女性が浮上。口コミによるうわさの拡大、インターネットの炎上騒ぎ、加熱報道など情報社会の負の面を通じ、現代が抱える闇をあぶり出す。
容疑者役を演じた井上は、原作を読んだ印象を「情報を取り入れながら物語を読んでいく。今までになく翻弄されて『映画になったら面白いだろうな』とすごく楽しみだった」と語った。
事件を取材するワイドショーのディレクターを演じた綾野は「救いのようのないクズで、この作品に参加したいと素直に思った。人がどう傷つくかまったく想像できない(男)。(インターネットを通じて)顔も知らないのにコミュニケーションを取れてしまう危うさもあった」と説明。これに対し監督は「(綾野は)こういう役は珍しいようだが地はこっちに近く、そんなにクールじゃない」と話し、会場の笑いを誘った。
また、発端となる事件の被害者を演じた菜々緒は「美人OL役はプレッシャーだったが、やるしかないと思った。井上さんの素晴らしいお芝居に引っ張られ、いろいろなところを引き出してもらった」と感謝。井上は「ありがとうございます。しっかりしていて真面目で、まさか年下と思わなかった」と笑顔を見せた。
最後に井上が「ぞっとしてしまうところもあると思う。伝える側も受け取る側も、ぞくっとしてしまう話。それぞれの立場でいろいろなことを考えてもらえれば」と呼びかけていた。
「白ゆき姫殺人事件」(2014年、日本)
監督:中村義洋
出演:井上真央、綾野剛、蓮佛美沙子、菜々緒、貫地谷しほり、金子ノブアキ
2014年3月29日(土)、全国公開。作品の詳細は公式サイトで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。