1月25日公開の韓国映画「7番房の奇跡」出演のパク・シネがこのほど来日し、東京都内で記者会見した。知的障害のある父と、しっかり者の幼い娘の愛情物語。パク・シネは「この作品が、父と娘の関係を見直すきっかけになればうれしい」と語った。
父と娘の関係を見直すきっかけになれば
無実の罪で投獄された父(リュ・スンヨン)、幼いながらも父を愛し支える娘、収監された刑務所の"7番房"で出会った個性的な受刑者たち。親子の愛情を軸に、二人を取り巻く人々の心温まる交流を描く。韓国では観客動員数歴代3位(約1289万人)を記録する大ヒットとなった。
パク・シネは父の冤罪を晴らすため、弁護士として奔走する成長後の娘を演じた。子役からの引き継ぎが重要なだけに「できる限り子供時代の撮影現場を見た。流れを理解し、感情を受け継ぐことを心がけた」と説明した。
また、父の冤罪を晴らすため、法廷に立つシーンは「弁護士の経験がないので、専門用語を話すのは大変だった。(役の)心を持つことで、自然に言葉が出てくるよう演じた」と話した。特に後半、緊迫した雰囲気の最終弁論シーンは「撮影前日は緊張で眠れなかった。今でも思い出すと涙が出る」と振り返った。
演技の支えになったのは、"7番房"の受刑者を演じた先輩俳優らの励ましだったという。「カメラに映っていないシーンも、先輩たちが現場で見守ってくれた」という。自身も「父と仲が良かった」というパク・シネ。「この作品が、父と娘の関係を見直すきっかけになればうれしい」と話した。
ドラマ「天国の階段」(03)などで子役としてキャリアをスタート。その後もチャン・グンソク共演の「美男(イケメン)ですね」など着実に実績を積んでいる。「今年はとても意義深い1年だった。忙しかったけれど、自分の中の新しい一面を発見できた。来年は2月か3月、新作の撮影が始まる。楽しみにして下さい」と話していた。
「7番房の奇跡」(2013年、韓国)
監督:イ・ファンギョン
出演:リュ・スンヨン、パク・シネ、カル・ソウォン、チョン・ジニョン、オ・ダルス
2014年1月25日、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトで。
記事提供:映画の森
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。