ズキズキと心が痛んでからのドキドキと鼓動がはやくなるような焦燥感。ここのところ、頭の片隅でずーっと響いている言葉がある。
「男は最初の男になりたがり、女は最後の女になりたがる」
かの劇作家オスカー・ワイルドの言葉だ。番組の収録をしている時、男と女の恋愛観や結婚観についてあるタレントさんが教えてくれた。「このフレーズ、恋愛の神様、ユーミンも歌詞で歌ってるよ」といわれ調べてみた。神様は「魔法のくすり」という曲で、「男はいつも最初の恋人になりたがり、女は誰も最後の愛人でいたいの」と歌っていた。なんとも語呂のいい響き。
でも、「男は最初で女は最後」の需要と供給のバランスは、男性側にとっては都合がよく、女性側からは非常に不利になってくる。男は年をとっても若い女性を相手に最初の男にはなれるけれど、女が年を取ったら最初の女はもちろん、最後の女にもなれなくなる。あっ、つまりドン詰まりだ。
年金目当てで高齢者と結婚...これがホントの「最期の女」
年食った女に誰が最初の男になりたがる? それこそボロ雑巾のようにいろいろ経験を積んできた女性に最初もへったくれもすでにない。女だって最後の女になりたいと思ったら、もう年金目当てで高齢者と結婚するぐらいしか手立てはなさそう。これがほんとの最期の女。
その上、名言や歌詞ではなくて、現実に男性が日々感じている一言を聞いてしまってはもうダメ。ちょっと心折れそうになった一言は、こんな感じから始まった。
「結婚するしないは自由。でも独身女がどんどん年老いていく姿は悲惨だ」
なんてヒドイ言葉だろう。知り合いのあるプロデューサーがこう話していた。彼は40代の妻帯者。同世代の女性陣がバリバリ仕事をしているのは当たり前の毎日。でも、独身女性がいつのまにかずいぶんと老けこんでしまったと感じたそう。そりゃそうだ、いつまでも新人時代の若かりしイメージでいられるわけない。強く逞しく仕事をこなしていく彼女は美しい。けれどそれにしても老けた...もう恋愛対象にはならないし、その姿は悲しくもあり悲惨であると。
その話を聞いて頭の中に浮かんだものがあった。昔はパっと目立つような女性だったのに、今は顔を良く見ても見つけることができない。もはや男の目の前に彼女がいても、彼の人認識カメラには感知されなくったというSFホラー。女性は必死に頑張ったら老けて悲惨と言われるのは非常につらい。それは35歳ぐらいから始まると、非情にもプロデューサーは付け加えた。げっ、わたしあと1年。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。